滋賀県の史跡
sei
勝楽寺 足利尊氏とともに室町幕府創建に活躍し、その豪放無比な言動から 婆裟羅(ばさら)大名と呼ばれた佐々木道誉(どうよ) (京極導誉(きょうごくどうよ)、 1296-1373)が建立した臨済宗建仁寺派の寺院で、 開山は雲海(うんかい)和尚です。 境内には大池があり、勝楽寺が兵火にみまわれた際には、 この池のおかげで六脚門・大日堂・大日如来像などが焼失から免れる ことができました。特に道誉の念持(ねんじ)仏といわれる本尊の 大日如来像は、藤原時代の作といわれる秘仏で、その秀麗な姿は際立 っており、国指定の重要文化財になっています。 また、六脚門は室町時代の建築様式をよく残し、 町指定の文化財になっています。境内横には兵火と風化による損傷が 目立つ宝篋印塔があり、佐々木道誉の墓茶道・華道・能楽などの 文化芸術に大きな関心と理解を持ち、秀れた文化人でもありました。 この勝楽寺に41歳の時から78歳で亡くなるまで隠棲し、尊氏(たかうじ) や義詮(よしあきら)の部下としてだけでなく、 相談・指南役として活躍しました。 滋賀県犬上郡甲良町正楽寺4 【地図】 |
07/12/23 訪問 勝楽寺城跡 高築豊後守(たかつきぶんごのかみ)が、本堂山の天嶮な地形を利用して 築いた山城で、戦闘時のみ使用されました。近世の城に多く見られるような鉄砲よけの櫓・周囲の堀・高い石垣・天守閣などは作られず、規模としてはそれほど大きくありません。現在は、石垣や礎石などが原形に近い状態で残っており、城跡を知る貴重な資料となっています。そのほか勝楽寺の境内から所要時間約2時間のハイキングコースが整備されており、途中に狂言「釣狐(つりぎつね)」の発祥地とされる狐塚をはじめ、処刑場跡や上臈落としや勝楽寺城跡をまわり、気軽にハイキングを楽しむことができます。 |